防火・防災避難訓練の講評
皆さん、おはようございます。私からは関東大震災と防災についてお話しします。よく聞いてほしいです。
今年は、1923年に…
…発生した、関東大震災から100年の節目に当たります。関東大震災が発生したのは9月1日です。その日は「防災の日」と定められています。今の日本の災害対策の出発点となった未曾有の災害です。関東大震災の地震は、9月1日午前11時58分に発生しました。この地震により、埼玉県南部でも当時の最大震度、震度6を観測しました。たくさんの人が東京から逃げてきて何日も混乱があったそうです。
この地震は相模トラフを震源とする海溝型地震でした。人口が集中する首都圏にも近く、家屋の倒潰、山のある所では崖崩れなどの土砂災害、また沿岸部では津波被害といった、多岐に渡る被害をもたらしました。発生時刻は午前11時58分、昼食あるいはその準備の時間と重なり、多くの火災が発生しました。亡くなった方のおよそ9割が焼死だそうです。死者・行方不明者は約10万5千人に及びました。12年前の東日本大震災では死者・行方不明者が約1万8千人で、その9割が津波を主な原因とする溺死でした。また、28年前の阪神淡路大震災では、発生時刻が午前5時46分、市街地で、多くの人がまだ家で寝ていたので、全体の死者行方不明者5千5百人のうち、約7割が窒息や圧死、つまりつぶれた家屋に押しつぶされて亡くなったのです。こうしてみると、地震自体や起きたときの条件によって、被害は全く異なるということが分かります。
地殻変動がある限り、大きな地震は、繰り返されます。予測が難しいため、いつどこでどんなふうに地震に遭うか、分かりません。普段何もない日常の中で、今ここで大きな地震が起きたらどうするのが正解か、その時一緒にいる人と話してみてください。時々、思い出して、そのたびに考えてみてください。今年から桶高手帳に緊急時対応マニュアルが載せてあります。ぜひ一度目を通し、ここにこれが載っているということを覚えておき、いざという時の被害を少しでも減らしましょう。
「備えあれば憂いなし」、防災用品と「今起きたらどうする」の心構えこれは本当に皆さん一人一人の問題です。埼玉はきっと大丈夫、という考えは危険です。埼玉にも活断層はいくつもありますし、最近は水害も増えています。また、みなさん高校生は、地域社会の中では、体力があって、周りの子供やお年寄りを助けることができるすごく大事な若い力です。自分の身を守るということと併せて、いざという時、ぜひ意識を持って行動してくれることを期待しています。
令和5年7月19日(水) 避難後校庭にて